【事例4】NPO法人やさか風の里(浜田市)

JAしまねとの農福連携
~JAいわみ中央地区本部あんぽ柿加工場での施設外就労~

JAいわみ中央地区本部では、特産品の一つ“あんぽ柿”の生産拡大を目的に、令和2年度から新たな加工場が稼働した。
そこでのあんぽ柿製造工程の一部を「やさか風の里」が施設外就労として受託。従来の3倍のあんぽ柿製造に貢献している。

1.NPO法人やさか風の里 多機能型事業所やさか風の里の概要

  • 所在地   :浜田市弥栄町木都賀イ522番地2
  • 定員と現状 :就労支援B型事業 定員12名、登録者10名。 うち施設外就労参加 3名。
    生活介護事業 定員8名、 登録者7名

2.あんぽ柿製造工程と受託作業

あんぽ柿製造工程と受託作業解説図

  • 並べ方の見本写真を手元に置いて、パートさんが皮をむいた西条柿をえびらに50個程度並べる。並べ終わったら職員が確認。
  • 吊るす乾燥機に入れる場合は、皮をむいた西条柿のへたの部分にフックを付ける。職員が棒にフックで引っ掛ける。
  • 日量最大4,500個(ほぼ達成)。
  • キャップ、手袋は加工場で用意。エプロン持参。衛生管理についてはJAの指導を順守。
  • 休憩、昼食は、パートさんと同室(令和3年度は、新型コロナ感染防止のため車内で休憩)
 
 

3.作業期間と参加人数

  • 10月~12月(令和3年度は10月~1月)。毎週火・水・木曜日。9時から15時。事業所からは車で片道15分。
  • 施設外就労に出かけることが可能な利用者3名のうちローテーションで2名と職員1名で出かける。

4.やさか風の里の評価

  • 農業は未経験の3名だが、丁寧さ、細やかな気づき、手際の良さと3名それぞれの特性が活かされている。
  • 生活のリズムがつき休むこともなくなり、会話が増えた。
  • 以前の内職の時に比べ工賃は向上し、仕事に赴く張り合いが生まれている。
  • この3名に続く利用者が出てくることを期待している。
  • 以前行っていた町内農家からの野菜等の出荷調整作業の施設内受託も再考してみたい。

5.JAいわみ中央地区本部担当者の評価

  • 休むことなく来てくれて作業を任せられるので、パートさんの確保も楽になった。また、パートさんを皮むきなど他の作業工程に振り向けることができて全体の作業効率は高まった。
  • 作業も丁寧で、慣れてこられた様子なので、皮むきやシール貼りなど他の作業についても相談したい。
  • 他の福祉事業所にも参加してもらい、「やさか風の里」と曜日を分担しながらでも月曜日から金曜日まで今の作業を担ってくれるとさらに助かる。また、西条柿の栽培管理面での作業委託についても今後相談したい。
  • この取り組みをきっかけして、ほかの作物栽培の施設外就労についても検討したい。

<資料>

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